リーナー開発者ブログ

リーナー開発者の今を発信するブログです。

リーナーではプロダクトデザインもみんなでやっています

はじめに

こんにちは、リーナーの 小久保( id:yusuke-k, X:@yusuke_kokubo )です。 リーナーのプロダクト開発で、もっとデザイン面を強化できるといいよね、という話になったので、ここに記録として残しておくために書きました。

リーナーについて

リーナーは調達購買領域で、BtoB SaaSを開発提供しているスタートアップです。 調達購買とはいわゆる「企業の買い物」です。複雑なプロセスが絡み合う領域ですが、現在はその中でも、見積や購買(発注)における業務を中心に扱っています。

リーナー見積, リーナー購買 というプロダクトを主力にしています。

前提として、リーナーの開発組織について

リーナーでプロダクト開発に直接的に関わる役割は「プロダクトエンジニア」「デザインエンジニア」があります。 ただし、これらの役割はあくまで、便宜上のラベリングでしかありません。

リーナーでは、いわゆる「デザイナー」や「PdM」といった専門職をあえて設けず、メンバー全員がデザイン・エンジニアリング・プロダクトマネジメントに関わるスタイルを大切にしています。 この「みんなでつくる」文化が、リーナーらしさの根幹です。

越境しないといけない壁をつくらない

プロダクトをつくるうえで「デザイン」や「エンジニアリング」、「プロダクトマネジメント」といった要素は必須ですが、デザイナー、エンジニア、PdM は必要ない、という考え方です。 役割に人をアサインするのではなく、人が自分の役割を柔軟に切り替えることで、より柔軟にコトに向かって一体感のあるプロダクト開発ができると信じています。

一般的には、こういった問題はセクションを区切ったうえで、「チームの壁を越境しましょう」と言う話になると思いますが、リーナーでは「そもそも越境しないといけない壁をつくらない」というポリシーでやってます。

(ちなみに、開発だけじゃなく、ビジネスサイドとも同じカルチャーを共有していて、BizとDevが積極的にコミュニケーションを取っていて「BizDevMix」と社内では呼んでいます)

プロダクトデザインもみんなでやるのがリーナーらしさ

私たちは、職種や肩書きにとらわれず、必要なことを必要な人が担うことを重視しています。 BtoB プロダクトの開発では、表層的なデザインよりも「骨格をつくるデザイン」が重要です。エンジニアであっても、コツさえ掴めば十分にその役割を果たせると考えています。

むしろ、エンジニアだからこそ得意な部分も多いと感じています。

(これは個人的な意見ですが、toC SaaSのデザインは本質的にユーザーの価値に向き合うというよりは、有料オプションやキャンペーンに誘導するデザインが求められやすいと思っています。その点、toB SaaSは業務ツールとして毎日使われることを想定してデザインするため、ユーザーにとっての本質的な価値にしっかり向き合ってデザインできる環境だと感じてます。)

現状の課題

とはいえ、現状はデザインエンジニアは圧倒的少数です。 エンジニア出身のメンバーが多いこともあり、UI デザインに対して苦手意識を持つ人が多いです。 顧客要望をどう掘り下げて整理するのか、であったり具体的な UI に落とし込むフェーズで時間がかかることや、一部のデザインエンジニアに相談が集中してしまうことが課題です。

一方で、「自分もデザインに関われるようになりたい」という意欲はチーム全体で強く、ここが強化されれば、より質の高いアウトカムとスピードが実現できると考えています。

取り組んでいること

  1. チーム内でデザイン案に対して活発にフィードバックし合える文化をつくること
  2. 各自が自信を持ってデザイン案を作成できるよう、イネイブリングを強化すること

そのために、デザインシステム(単なる UI ライブラリだけでなく、デザイン原則などの思想面も含む)の構築や、Figma などのツール活用の促進にも取り組んでいます。

デザインエンジニアを増やしたい

まだまだ道なかばの活動なので、デザインエンジニアを採用して強めていきたいです。

  • プロダクトの骨格をつくるデザインのイネイブリング
  • みんながデザインに関われる仕組みづくり(デザインシステムの構築・普及)

リーナーが理想とするデザインエンジニア

  • 表層のビジュアルも大切にしながら、それ以上にプロダクトの骨格となるデザインにこだわれる
  • ユーザーの価値、コアバリューになるユーザー体験、UI デザイン、実装されたコードベース、それぞれが連動していることにこだわれる
    • (フロントエンドのエンジニアリングに強みがある必要はないですが、理解はして欲しい)

まとめ: リーナーとしての開発組織のあり方

リーナーでは、肩書きや専門職に縛られず、全員がプロダクトづくりに主体的に関わることを大切にしています。 「みんなでつくる」からこそ生まれる熱量や一体感が、私たちの強みです。

チームにとって必要なケイパビリティ、チーム体制は状況によって常に変わります。その状況変化をチームの一人ひとりが考えて、自律的に自分の動き方を調整できることが理想です。自分の得意・不得意と、他メンバーの得意・不得意を柔軟に織り交ぜてチームがコトに向かっているのがリーナーにとっての良いチームです。

そういった文脈で、プロダクトデザインもみんなでやっていけるように、これからも強くしていきたいです。