リーナー開発者ブログ

リーナー開発者の今を発信するブログです。

リーナーのマルチプロダクトを支える技術基盤チームの発足とこれから

リーナー技術基盤チームの黒曜です。

さらっと書き出しに入れましたが、「技術基盤チーム」は2023年に自分が立ち上げたチームで、ごく最近まで私ひとりで細々と活動していました(現在は3人に増えています)。

今回はこの技術基盤チームについて、立ち上げの経緯や今後の展望をインタビューしていただきました! 今後のマルチプロダクト化を見据えてチームを大きくしていきたいので、ご興味持っていただけると嬉しいです。

入社後のキャリア

─ 聞き手:まずは、リーナーでこれまでどんな仕事を担当していたかを教えて下さい。

黒曜:入社当初は「リーナー見積」のインフラまわりを専任しているエンジニアがいなかったので、インフラの整備やコンテナ化に取り組みました。 入社して2か月後に新規事業に移り、「リーナー購買」を開発することに。私はバックエンドとインフラ、もう一人のエンジニアにはフロントエンドを担当してもらい、2~3か月でリリースしました。

─ 開発からリリースまでのスピードが速いですね。

かなり機能を絞り集中して開発したので、リリースまでは速かったですね。開発する機能を絞り込めたのはCEOの大平のおかげです。大平がニーズ調査をもとに購買領域の課題を見つけ、システムの方向性をある程度決めていたことが大きかったですね。私にとっては、サービスの立ち上げから関わるのは初めての体験で、面白かったです。

─ 開発で苦労した点を教えてください。

「リーナー購買」には外部のECサイトとの接続機能があるのですが、その実装に苦労しました。cXMLという独自規格を使ってやり取りするのですが、cXMLを読み解いて実装するのは技術的にも難しく、かつ先方のサプライヤーとやり取りをして検証する際には、コミュニケーション能力も求められました。

2~3か月間、ずっとその問題に取り組んで、ようやく出来上がって……。粘り勝ちですね。出来上がった時は、「ようやく動いたぞ」とうれしかったです。

技術基盤チームの立ち上げ

─ 技術基盤チームを立ち上げた経緯を教えてください!

当社のプロダクトが、「リーナー見積」と「リーナー購買」の2つに増えたのがきっかけです。どちらも認証機能やセキュリティ機能、インフラの整備などが必要とされているのに、それぞれのプロダクトチームが担当すると、重複する作業が出てきて非効率になります。さらに、認証機能に関する要望がビジネスチームから来ても、プロダクトチームは別の機能開発に集中しているので、すぐには応えにくい。

これから先、もっとプロダクトが増えるのであれば、対応できる技術基盤チームを早めにつくった方がいいと思って提案し、2023年1月に立ち上げました。チームと言っても、2024年4月にメンバーが入ってくるまでは、ずっと私一人でしたが。

─ 技術基盤チームは、どんな課題に取り組んでいますか?

1つ目は、認証機能です。技術基盤チームの立ち上げを考えていた時期、ちょうどSAML認証ができるようにしたいと考えていたこともあり、まず「リーナー見積」でSAML認証を採用しました。その後、「リーナー購買」の方でも需要が出てきたので、技術基盤チームが認証基盤を立ち上げ、「リーナー購買」からもSAML認証をできるようにしました。今後は、さらに認証基盤を整備していくつもりです。

2つ目は、脆弱性診断です。顧客からもセキュリティに関する要望は多く、安心して使ってもらえるように、昨年、今年と1回実施しました。見つかった問題は修正し、必要に応じてプロダクトチームにも伝えています。

3つ目は、モニタリングです。今までも簡単な指標は取っていましたが、取るデータを広げてパフォーマンスチューニングに活用できるようにしたり、アラートを設定して不測の事態に気づけるよう整備を進めています。

─ プロダクトチームとの連携も重要となりそうですね。

月に1回技術基盤相談会を行い、技術基盤チームがやろうとしていることをプロダクトチームに伝えたり、プロダクトチームで困っていることを吸い上げたりしています。私がそもそもアプリケーションエンジニアのバックグラウンドを持っているので、ある程度勘所を押さえられますが、プロダクトチームごとに課題は違うので、話し合いながら進めています。

プロダクトチームが困っている課題を一緒に解いていけるのは、すごく楽しめる部分ではありますね。

─ 立ち上げ当時にやりたかったことは、順調に進んでいますか?

やりたいことの一部はできています。技術基盤チームは、2024年4月と5月にエンジニアが2人増えました。ただ、2人にはデータ基盤に注力してもらっています。なので、自分がやりたかったことについては、全然手が足りないというのが正直なところです。

仕事の面白さ

─ 黒曜さんが、特に興味を持っている分野は何ですか?

エンジニアが働きやすいような仕組みづくりに興味があります。プロダクトチームが注力したいのは、プロダクト本来の価値を上げるための開発。だから、そこにフォーカスできるように、面倒な作業を自動化してプロダクトチームが気にしなくても済むようにしてあげる仕事が好きですね。

─ 縁の下の力持ちですね。

まさに、技術基盤チームは縁の下の力持ちだと思います。リーナーの良いところは、一人ひとりを見て評価する文化があるところです。毎週行っているWin-sessionでも、縁の下の力持ちにも光を当てて感謝を伝えてくれます。

─ Win-sessionで褒められてうれしかった経験を聞かせてください。

先ほどのSAML認証の時ですね。エンジニアチームからは、技術的に難しいのに実現したことを褒められました。企業側にとっては管理がとても楽になる機能なので、ビジネスチームからも「SAML対応のおかげで受注やアップセルに繋げることができた」と言われて、すごくうれしかったです。

Win-sessionの記録

リーナーならではの文化

─ エンジニアから見て、リーナーの魅力は何ですか?

ビジネスチームとエンジニアチームの距離の近さですね。エンジニアの文化として、問題にフォーカスする、無駄なことをすごく嫌う、ということが挙げられますが、そうした文化がビジネスチームにも浸透しています。

文化の違いがないのは、仕事をするうえで結構大きいです。例えば、最近完了したNuxt.jsからNext.jsへの移行のような技術的負債の解消についてもビジネスチームが納得してくれているので、リファクタリング期間を設けやすかったですね。

─ ビジネスチームとエンジニアチームの連携は、顧客満足度にもつながっていますか?

つながっているともいます。リーナーには、ビジネスチームとエンジニアチームが、お互いをリスペクトしながら一つの課題に向かって一緒に走れる"BizDevMix"の文化があります。

そのため、ビジネスチームが顧客から要望を聞いてきた時も、「じゃあ、つくってくれ」ではなく、「何でこういう声が上がっているのだろう」と深掘りして一緒に考えることができます。顧客から言われた通りにつくっても、顧客の想像を超えることはできません。場合によっては、「思っていたものと違う」と言われてしまうこともありますし。

"BizDevMix"で開発することで顧客にも喜ばれていますし、エンジニアにとってもリーナーの一番魅力的な部分かな、と思います。

"BizDevMix"について詳しく知りたい方はこちら

note.com

テックブログなどの情報発信

─ 黒曜さんは入社後、Zennでテックブログを始めましたが、始めた理由は何ですか?

仲間を増やすためです。私は先に入社したエンジニアに声をかけてもらい、リーナーに入社しました。当時はまだエンジニアは4人だけ。これからエンジニアを増やすには地道な発信が必要だと思いました。

知識や経験を発信することで自社を認知してもらいやすくなりますし、発信するために自分の知識をまとめること自体が経験に繋がります。だからこそ、会社に発信する文化を根付かせたいと思いました。

というのは言い訳で、私が技術ブログを書くのが単純に好きなのですが。

─ テックブログの反響はいかがですか?

入社した人に話を聞くと、テックブログを見ていただいた方は多かったですね。私に限らず、当社ではいろいろな人が多角的にメディアで発信をしています。例えば、技術面の発信は私が多いのですが、文化面の発信は小久保が多いですね。「エンジニアが肩書にこだわらずに、いろいろなことをしましょう」という取り組みの記事などを読んで、「いい会社だと思った」と応募してくれる人もいます。

リーナーが発信した記事を読んでから応募する人は、入社後のイメージがわいた状態で入社できています。リファラル採用が多いこともありますが、今はエンジニアの離職率はゼロ。こんなにエンジニアが辞めない職場は珍しいですね。

技術基盤チームが求める人材

─ 技術基盤チームでは、どんな人材を求めていますか?

SREとして、プラットフォーム・エンジニアリング、セキュリティ、共通基盤づくりなどの課題のどれかに取り組みたい人、または広く取り組みたい人ですね。この方面に経験がある人、経験はなくても学んで取り組んでいきたい人に来てもらえるとうれしいです。組織づくりから実装まで裁量を持って取り組める職場なので、それを楽しめる人を求めています。

─ リーナーに入社することで、どんな経験が積めますか?

共通基盤をつくる経験が積めます。本当に小さい組織だと、共通基盤をつくる必要はありません。一方で、大企業であれば、すでに共通基盤が整っています。だから、共通基盤づくりに参画し、イチから立ち上げる経験を積めるのは、珍しい機会ですしやりがいにもつながるはずです。

技術基盤チームとしては、サイトの安定性の向上、セキュリティの向上、共通基盤づくりを進めていきたいと思っています。それぞれを担当するチームをつくり、各チームで課題に取り組めるようにしていきます。

─ 最後に、リーナーへの転職を考えている人にメッセージをお願いします!

リーナーは、単一プロダクトのPMFを目指すところから、マルチプロダクトでお客様に価値を提供できるプロダクトを目指すフェーズに差し掛かっています。0から1をつくるところを抜けたフェーズだからこそ、技術基盤チームを立ち上げることができました。今からどんどん伸びていく楽しいフェーズなので、面白いと思ってくれる人がいたら、一緒に取り組んでいきたいです。


技術基盤チーム採用中!

この記事を読んで少しでもリーナーの技術基盤チームに興味をもっていただいた方がいたらぜひカジュアル面談でお話しましょう! pitta.me