リーナー開発者ブログ

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エンジニアが長く働ける会社とは

こんにちは、リーナーの id:yusuke-k です。

リーナーは4年前に一人目のエンジニアを採用してから、2024年10月時点で20名弱のメンバーがいます。 この4年間でのエンジニアの退職者はゼロです。 エンジニアに長く働いてもらうために意識してることを、ここで一度まとめてみました。

前提

  • 個人としてもチームとしても、一定のネガティブケイパビリティが必要(たとえば、自分の内に秘めるモヤモヤに向き合えない人には合わない)
  • リーナーではマネージャーと呼ばれる役割は存在しないが、キャプテンと呼ばれるメンバーがチームビルディングやピープルマネジメントを行っている
  • リーナーにおけるエンジニアはWebアプリケーションとその基盤の開発を前提にしている

「個の尊重」と「チームの成果」の両立

最初に結論を簡単にまとめると、長く働けるためには「個の尊重」と「チームの成果」を両立させることが大事だと考えています。 この二つがバランスすることで、仕事の熱量が持続します。

「個の尊重」とは

自分の仕事にオーナーシップを持ってもらう

  • 自分の仕事は自分で決める
    • プロジェクトのアサイン、チーム内での役割は自分で決める
    • 他職種とのコミュニケーションも現場のメンバーが直接取る(マネージャーなどの仲介者を介入させない)
  • チームの意思決定にできる限り関わる
    • 自分が得意・関心のある領域はリーダーシップを取る
    • そうでない領域はフォロワーになる

ありのままの自分でいてもらう

  • 自分が何者なのかは自分で決める
  • 自分なりの貢献のやり方を見つけて、周りもそれを尊重する
  • 画一的なキャリアラダーは存在せず、自分の道は自分で切り拓く(キャプテンの役割を持つメンバーが支援する)

リーナーではメンバーを自立した大人として扱います。 自分が何をやるか、自分が何者なのかは自分で決めてもらいます。

マネージャー的な人が戦略を立てて、メンバーをアサインして、人材プールを育成・評価する、という考え方はしていません。 それはメンバーを子供扱いしているからです。

リーナーでは、適切な仕組みと、場づくりができていれば、その生態系の中で、メンバーが自立的に考えて動いてくれるはず だ、と考えています。 この生態系をうまくデザインすることが、リーナーの組織づくりです。

「チームの成果」とは

みんなで一つのコトに向かっている

リーナー内では、「みんなで一つのコトに向かう」とよく言われます。 これはリーナーが 調達・購買というIT化がまだ未開拓の事業領域で、新しいスタンダードを自分たちが主導して刷新する ことを指して言ってます。

まだ世の中にない、新しいスタンダードをつくるためには、それに値するプロダクトを開発する必要があり、そのためには職種を横断して多様な視点を活かせるチームである必要があります。 その多様性を活かすためには、みんなで大きなコトに向かい、チームとして成果を出すことが重要です。

これは決して個人の成長を蔑ろにしているわけではなく、むしろみんなで大きなコトに向かった結果として、個人の成長にも還元されると考えています。

健全な議論をしている

リーナーではセールスもカスタマーサクセスもカスタマーサポートもエンジニアもみんなでユーザーに向き合って、プロダクトをつくってます。

異なる視点を持つメンバーがお互いを信頼して仕事するためには、「健全に議論できる環境」が何よりも重要です。 こういう環境は「個人のキャリアのためではなく、社会の世の中の役にたつプロダクトをつくる文化」によって、成り立っています。

健全な議論をするための仕組みづくりの例として、今はこんなことをやってます。

  • BizメンバーとDevメンバーが個別にゆるく相談できる場
  • 全社で健全な議論をするための訓練をする場

普段からこういう場づくりができているため、ネガティブな局面が発生しても、チームで健全に議論して対応できています。 セールスもCSもエンジニアもお互いにリスペクトしながらも、率直に意見を言える のは、リーナーの大きな強みだと広く発信していきたいです。

必要なのは「貢献実感」

「個の尊重」と「チームの成果」を両立することで、組織や事業に自分が貢献している実感を得られます。 これこそが、メンバーが長く働くために一番重要なことです。

チームの成果に、自分が直接的でも間接的にでも貢献している実感を得られるかどうか、そこを一番意識してます。 この感覚が弱くなると 「自分がいてもいなくてもこの会社の成果は(事業が好調だろうと不調だろうと)何も変わらない」「自分がこの会社のためにできることは何もない」 となってしまい、退職を考え始めます。

社長を孤独にさせない

ちょっと話はズレますが、人が退職・転職を考え始めるのは「社長(もしくは社内に影響力を持った人物)が何を考えてるのかわからない」が殆どだと個人的には思ってます。

これは社員からの視点と同じように、社長からも見ても同じで、「社員が何を考えてるかわからない」と多くの会社でなっているのではないかと予想してます。

自分がリーナーで組織のあり方を考える時の一つのテーマとして「社長を孤独にさせない」ことを考えていて、どれだけ 社長が現場感覚を持って意思決定できるか を自分の中の大きなテーマとして取り組んでいきたいと思ってます。

「社員に長く働いてもらいたい」というリーナーの哲学

これは創業者であり代表の大平の考えですが、「 どれだけ会社や事業のフェーズが進んだとしても、長く働いてきた人が一番会社や事業や市場のことをわかってるはず だし、良い意思決定ができるはずだ。事業フェーズに適した高度な人材を外部から採用することも超重要だが、既存メンバーに成長してもらい、成果を出し続けてもらうこともめちゃくちゃだいじ」と言ってます。

個人的には、この意見通りにやり続けるのは難易度高いなあと思ったりしますが、会社の在り方として、わかりやすいスタンスは好感持てます。 会社のトップがこういう価値観を持っているからこそ、そのための組織づくりに取り組めています。

これが組織としてのリーナーの強さの源泉であり、この一点において、リーナーが他社と明確に差別化できる哲学だと思ってます。

まとめ

このように、リーナーではわかりやすくマネージャーがチームを統率するスタイルではありません。 チームの成果のために、個々の責任と自由を尊重しています。

チームの成果に自分が貢献していることを実感してもらうことが、エンジニアに長く働いてもらうためには不可欠 だと考えて組織づくりをしています。

これからもリーナーはエンジニアが長く働ける会社として、個の尊重とチームの成果を意識してやっていきます。 エンジニア採用もたくさん頑張ってるので興味ある人はご連絡ください!

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